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第 2 回基礎:オプションの仕組み約 10 分

オプションチェーンの読み方:画面の数字を一つずつ分解する

この回で学ぶこと

チェーンの並びと気配を読み、イン・アット・アウトを見分け、流動性で銘柄を選ぶ

チェーンはリアルタイムのメニュー

前回は住宅の手付と作物保険で、コールとプットの筋を立てました。取引アプリを開くと、数字の詰まった表が出ます。それがオプションチェーンです。

リアルタイムで更新されるメニューだと考えてください。いまこの株で売買できるオプションが並んでいます。どの満期、どの行使価格、いまの買い気配と売り気配、どれだけ人が取引しているか。株が違えば、満期が違えば、中身は変わります。骨格は同じです。

初心者の多くはここで止まり、あるいは適当に押します。複雑というより、情報が密集しているだけです。大事なところを、順に見れば足ります。

ポイント: オプションチェーン = リアルタイムのメニュー。取引できるコールとプットを、きれいに並べた表だ。

まず全体の並び

ほとんどのソフトで、チェーンはこう並びます。
中央の列が行使価格。
左がコール。
右がプット。

オプションチェーンの標準レイアウト。左にコールの買い気配・売り気配・出来高・建玉、中央に行使価格、右にプットの対応する列。
標準の並び。左コール、右プット、中央が行使価格。

上で満期日を切り替えます。先に満期を選び、その満期の行使価格ごとのコールとプットが出ます。

ポイント: 先に満期 → 次に中央の行使価格 → それから左のコール、または右のプットの気配。

行使価格、気配、出来高

行使価格は、契約で固定したその価格です。コールなら買う権利の価格、プットなら売る権利の価格。通常は 1 ドルや 5 ドル刻みです。行の他の数字は、すべてこの価格のまわりにあります。

実際に約定するのは買い気配 Bid と 売り気配 Ask です。
Bid: いま誰かが払ってもよい最高値。
Ask: いま誰かが売ってもよい最安値。

差がスプレッドです。狭いほど、通常は約定しやすく、取引コストも低い。成行で買うなら Ask 付近、成行で売るなら Bid 付近で決まります。

売買スプレッド。Bid は買い手の最高値、Ask は売り手の最安値、その差がスプレッド。
買い手が実際に払うのは Ask、売り手が実際に受け取るのは Bid。

出来高は、今日ここまで何枚約定したか。大きいほど、今日は活況です。
建玉(オープンインタレスト)は、まだ決済されていない枚数です。その行使価格への関心の厚みです。

初心者は、出来高も建玉も厚い契約を優先します。出入りがしやすく、スプレッドも狭くなりやすい。

流動性の高い契約と低い契約。高いほうはスプレッドが狭く約定が速い。低いほうはスプレッドが広く、出入りが難しい。
流動性の高い契約を優先すると、約定の難しさとスリッページを抑えやすい。

ポイント: 約定は Bid と Ask。活況は出来高と建玉。まずは流動性の高い契約から。

イン、アット、アウト

この三つの言葉は、行使価格と、いまの株価の位置関係だけを言っています。日本語では実値・平値・虚値とも呼びます。

株価がちょうど 200 ドルだとします。

コールなら:
行使価格 180(株価より下)→ イン・ザ・マネー(ITM)、すでに本質的価値がある。
行使価格 200(株価の近く)→ アット・ザ・マネー(ATM)。
行使価格 220(株価より上)→ アウト・オブ・ザ・マネー(OTM)、いまは本質的価値がない。

プットは逆です。行使価格が高いほどインになりやすい。220 のプットは株価 200 に対して 220 で売れるのでイン。180 のプットはアウトです。

株価 200 ドルを基準にしたコールの図。行使価格 180 がイン、200 がアット、220 がアウト。
いまの株価を基準に、その行使価格が値打ちを持つかを見る。プットは向きが逆。

ポイント: インは「実」がある分、高い。アウトは安いが、株がもっと動かないと本当には儲からない。最初に見分けるのは、「この行使価格は、いま値打ちがあるか」。

初心者がチェーンを見る順番

次にチェーンを開いたら、この順で:
1. 強気か弱気か(コールかプットか)
2. 近すぎず遠すぎない満期(初心者はだいたい 30〜60 日)
3. 出来高と建玉を見て、活況な行を優先
4. 最後に、自分の見通しに合う行使価格

この順なら、画面いっぱいの数字に飲まれにくい。

ポイント: 方向、満期、流動性、最後に行使価格。

まとめ、次は価格の中身

チェーンは壁ではありません。取引できる権利契約を、一枚の表に並べただけです。

最初に押さえれば足りるのは、これだけです。中央が行使価格、左がコール、右がプット。約定は Bid と Ask。活況は出来高と建玉。行使価格と株価の関係が、イン・アット・アウトを決める。

それがわかれば、チェーンは使い始められます。

次にぶつかるのは、だいたいこれです。株は思った方向に動いたのに、オプションは損をしている。オプションの価格は、どの二つの部分からできているのか。次の回は本質的価値と時間価値です。

先にこの三文を確かめる

次の回の前に、この三問を通す。飛ばしてもよい。

  1. 1.米国株オプション 1 枚は 100 株。画面の建値に ×100 して、口座の入出金になる。

  2. 2.買うときは、普通 Bid で約定する。

  3. 3.同じチェーンで、Call と Put は左右の欄、行使価格は中央で揃う。